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地域課題に係る産学共同研究委託事業
発展コース
アフター・コロナ時代におけるインバウンドを含む観光客向け缶詰の自販機販売の事業化と新製品コンセプトづくり
[委託先団体] 清水河岸の市協同組合
[連携大学] 静岡産業大学総合研究所 経営学部 副所長(教授) 熊王康宏
[連携団体] 一般社団法人静岡缶詰協会、株式会社静鉄リテイリング、株式会社日本旅行浜松支店、富士電機株式会社食品流通事業本部
目的
インバウンド(外国人旅行者)を含めた観光客をターゲットに、土産缶詰の自販機販売の普及活性化策を目指して実験を行います。あわせて、販売施設を1か所増やして、目的型施設と立ち寄り型施設でどのような差異があるかを検証します。つまり、それぞれの品揃えやプライシングによる活性化策を検討することが、今後の事業化にとって重要です。
また、静岡産業大学の熊王教授に観光客の感性(味覚・ネーミング・パッケージ・コンテンツなど)を調査・分析いただき、自販機の品揃えや新製品の開発コンセプトに反映させます。
進捗状況
■試行・検証
(1) 自販機での販売実験 清水河岸の市内まぐろ館の自販機2台に加え、新東名静岡サービスエリア(下り)のしずおかマルシェ内に自販機1台を8月に設置、販売を開始しました。
あわせて、自販機周りに英語・韓国語・中国語の紹介パンフレットなどを置き、実験を開始しました。
[写真1:まぐろ館の自販機2台]
(2) 静岡お土産缶詰の開発状況 静岡産業大学オープンキャンパスで感性評価実験を実施し、ツナとミカンの評価が高いことがわかりました。評価結果を潜在構造分析によって解析したところ、香りによる演出でより良い商品開発が可能とわかりました。
缶詰協会員には、既にツナとミカンを使った商品が企画・製造されており、この商品にある香辛料を加えることで、“高級感がありワクワクする”商品を開発できました。
[写真2:オープンキャンパスでの感性評価実験]
■考察・評価
(1) 販売実験の検証 販売実績は昨年には及びませんが、一定数量の販売ができています。話題づくりが重要であり、告知チラシの配布やイベント参加などを地道に実施しています。外国人への販売は少数ながら確認できました。また1,500円を超える高価格商品でも、ある程度売れることも確認できました。
(2) 製品開発の評価 感性・官能評価の技法と分析方法を駆使することで静岡を強調できる缶詰の開発が可能となりました。一般的に、“高級感がありワクワクする”商品開発とその手法は確立されていなく、本事業ではこうした課題を達成し、新たな知見を得ることができました。
■今後の対策
販売面では、河岸の市とサービスエリアで連動した静岡市とのタイアップ企画(シズラ・コラボキャンペーン)を実施し、販売数量のアップと2か所の販売動向等の比較を進めていきます。
製品開発面では、静岡の缶詰におけるストーリー、感性評価の結果を踏まえて、新商品のパッケージデザインに着手します。また、デザインの完成後、自動販売機での販売を試みます。
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